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バーチャルオフィスの勘定科目|仕訳・経費計上・消費税の完全ガイド【2026年最新版】

Frerik Bongers
Updated: October 15, 2026
Published: October 15, 2026
バーチャルオフィスの勘定科目を解説する記事のカバー画像

バーチャルオフィスの料金を帳簿に載せるとき、最初に手が止まるのが勘定科目です。オフィス代なのだから地代家賃だろう、と考えて止まります。借りているのが部屋ではなく住所だからです。

この記事では、請求書に並ぶ項目ごとに、実務でどの科目が使われているかを整理します。基本料金、初期費用、オプション、そして消費税の扱いまでを順に見ていきます。バーチャルオフィスという仕組みそのものについてはバーチャルオフィスとはにまとめてあります。

Wezooに掲載されている日本のバーチャルオフィス

  • 掲載拠点数:212拠点
  • 拠点数の多い都市:東京73拠点、大阪23拠点、名古屋14拠点、福岡12拠点、横浜10拠点
  • 運営会社:Regus(133拠点)、Open Office(62拠点)、Signature(9拠点)、Spaces(8拠点)
  • 月額料金:掲載には記載がありません。拠点ごとに問い合わせて見積もりを受け取ります

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バーチャルオフィスの勘定科目とは

結論から書くと、月額の基本料金は支払手数料で処理されるのが一般的です。ただし「この科目でなければならない」という法令上の決まりはありません。税理士が監修した解説記事が共通して述べているのもこの点で、大切なのは一度決めた科目を継続して使うことだとされています。

地代家賃や賃借料が選ばれにくいのは、実態に合わないからです。バーチャルオフィスで請求の対象になっているのは、床でも部屋でもありません。横浜市西区北幸のSotetsu KS Buildingを例にすると、この建物でバーチャルオフィスを契約しても、6階と9階の部屋が使えるようになるわけではありません。請求されているのは、その所在地を事業所として使う権利と、そこに届いた郵便物の取り扱いです。月単位で続く役務の対価であって、不動産の賃借ではありません。

そもそも経費にできるのか、という手前の問いには、国税庁が答えを出しています。タックスアンサーNo.2210「必要経費の知識」は、事業所得の必要経費に算入できる金額として「その年に生じた販売費、一般管理費その他業務上の費用の額」を挙げています。事業のために契約した住所の利用料は、ここに収まります。

一方で、どの科目名を当てるかまでは国税庁も指定していません。この記事で挙げる科目は実務で広く使われている整理であって、唯一の正解ではありません。最終的な処理は顧問税理士か所轄の税務署に確認してください。

日本のバーチャルオフィス費用は、何にいくら発生するか

金額そのものより先に、請求が三つの層に分かれることを押さえると整理が早くなります。契約時だけ発生する初期費用、毎月続く基本料金、使った月だけ乗るオプション料金の三つです。科目が分かれるのはこの層の違いによるもので、金額の大小によるものではありません。

実務で使われている対応は、おおむね次のとおりです。

  • 月額基本料金:支払手数料
  • 入会金・事務手数料:支払手数料。返金されない入会金を諸会費とする整理もあります
  • 保証金:差入保証金。返還される前提のものは費用ではなく資産として扱われます
  • デポジットのうち前払いの性格が強いもの:前払費用。期間に応じて配分します
  • 郵便物転送:通信費。基本料金とまとめて支払手数料にする整理もあります
  • 会議室の利用:会議費
  • 電話秘書代行・記帳代行:外注費
  • 請求書が「バーチャルオフィス利用料」一本で、内訳がない場合:分けずに支払手数料

最後の行は実務上わりと大きな意味を持ちます。内訳が書かれていない請求書をわざわざ再発行してもらう必要はなく、まとめて支払手数料で計上するのが一般的だとされています。逆に内訳が明細に出ている場合は、性質に応じて分けておくほうが帳簿は読みやすくなります。支払手数料の下に「バーチャルオフィス費用」という補助科目を立てる方法もあります。

計上する時期にも決まりがあります。No.2210は、必要経費になるのはその年において債務の確定した金額だとしたうえで、12月31日までに債務が成立していること、給付をすべき原因となる事実が発生していること、金額が合理的に算定できること、の三つをすべて満たす場合をいうと説明しています。年払いの契約で期をまたぐときは、ここが検討の対象になります。

肝心の金額について、Wezooの掲載には月額の記載がありません。バーチャルオフィスは同じ建物でもプランの作り方が運営会社ごとに違うため、拠点を選んでから見積もりを受け取る流れになります。だからこそ、相場を先に調べるよりも、請求書にどの項目が並ぶのかを先に確認しておくほうが、経理の手は止まりません。

レンタルオフィスとどう違うか、そして科目が分かれる理由

同じ「オフィスを借りる」でも、レンタルオフィスとは科目の入口が違います。分かれ目は、部屋があるかどうかの一点です。

レンタルオフィスには施錠できる個室があり、契約には賃貸借の性格が出ます。そのため地代家賃や賃借料が使われることがあり、敷金や保証金といった初期費用も発生しやすくなります。バーチャルオフィスには個室がありません。付いてくるのは所在地と、郵便物や電話の取り扱いという役務です。だから支払手数料が選ばれます。レンタルオフィス側の仕組みはレンタルオフィスとはに整理してあります。勘定科目そのものの整理はレンタルオフィスの勘定科目にまとめました。

ここで取り違えが起きやすいのが消費税です。科目が分かれるのだから課税の扱いも分かれるはずだ、と考えると間違えます。国税庁のNo.6201「非課税となる取引」が挙げる非課税取引は、土地の譲渡および貸付け、そして人の居住の用に供することが契約で明らかにされている住宅の貸付けです。事業用の事務所はどちらにも当たりません。つまりバーチャルオフィスの住所利用料も、レンタルオフィスの事務所賃料も、非課税取引の一覧には出てきません。勘定科目は分かれても、そこで消費税の扱いが分かれるわけではない、という点は押さえておく価値があります。

請求書の内訳を確認できる主要拠点10選

拠点は大都市に集まっています。212拠点のうち東京が73拠点、大阪が23拠点、名古屋が14拠点です。以下は9都市から10拠点を選んだもので、立地と、その住所で発生しやすい請求項目を並べました。どの拠点も月額は掲載しておらず、見積もりは問い合わせて受け取ります。

1. Hulic Kanda Building | 東京

東京都千代田区神田須田町のHulic Kanda Building内にあるRegusの拠点

Hulic Kanda Building(提供:Regus)、東京都千代田区神田須田町

千代田区神田須田町、ビルの1階から4階に入るRegusの拠点です。JR神田駅から242メートル、淡路町や秋葉原も近く、官公庁や大使館が集まる区域に住所を置けます。

請求の中身:ここは法人登記に使える住所として案内されている拠点です。登記に使うかどうかで科目が変わることはなく、月額の基本料金は支払手数料のままです。登記の可否は科目ではなく契約条件の話だ、と切り分けておくと迷いません。

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2. Roppongi Denki Building | 東京

東京都港区六本木のRoppongi Denki Building内にあるRegusの拠点

Roppongi Denki Building(提供:Regus)、東京・六本木

六本木駅の真上にあるRegusの拠点で、5階から7階に入ります。最寄りの駅施設まで164メートル、IT企業と金融が集まる区域です。

請求の中身:来客時に会議室を使う前提なら、その利用料は基本料金とは別に請求されます。時間貸しの会議室は会議費で処理するのが一般的で、月額の支払手数料とは行を分けておくと、どの月に打ち合わせが多かったかが帳簿から読めます。

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3. Keihan Yodoyabashi Building | 大阪

大阪市淀屋橋のKeihan Yodoyabashi Building内にあるOpen Officeの拠点

Keihan Yodoyabashi Building(提供:Open Office)、大阪・淀屋橋

淀屋橋駅から296メートル、土佐堀通に面したビルの8階と9階に入るOpen Officeの拠点です。大阪の中心業務地区にあたり、起業直後や小規模の事業者が多く使う区域です。

請求の中身:契約時にまとまった金額が動く拠点では、入会金と保証金を同じ行で見ないことが大切です。入会金は戻らない性格なら費用、保証金は返ってくる前提なら差入保証金という資産で、科目が費用と資産にまたがります。

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4. Dai Nagoya Building | 名古屋

名古屋市名駅のDai Nagoya Building内にあるRegusの拠点

Dai Nagoya Building(提供:Regus)、名古屋・名駅

名駅の高層ビル、11階と25階に入るRegusの拠点です。近鉄名古屋駅から352メートル、名鉄名古屋駅から403メートルで、東海道新幹線とJRも徒歩圏にあります。

請求の中身:出張の拠点として使う場合、郵便物は転送してもらうことになります。転送料は通信費で処理するのが基本で、基本料金の支払手数料とは別の行です。毎月発生するなら補助科目を立てておくと、転送頻度の見直しがしやすくなります。

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5. Minami Tenjin Building | 福岡

福岡市天神のMinami Tenjin Building内にあるRegusの拠点

Minami Tenjin Building(提供:Regus)、福岡・天神

天神の商業地区に建つ中層ビルの3階、Regusの拠点です。薬院駅から536メートル、地下鉄空港線で福岡空港まで12分ほどという立地です。

請求の中身:電話応対を付けるかどうかで行が1本増えます。電話秘書代行は外注費で処理するのが一般的で、住所だけの契約とは性質が違います。付けない月があるなら、その月だけ行が消えるのが正しい姿です。

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6. Sotetsu KS Building | 横浜

横浜市西区北幸のSotetsu KS Building内にあるRegusの拠点

Sotetsu KS Building(提供:Regus)、横浜市西区北幸

西区北幸、横浜駅から519メートルのビルの6階と9階に入るRegusの拠点です。多国籍企業や専門サービスが集まる区域で、東京へも在来線で出られます。

請求の中身:この記事の冒頭で例に挙げた拠点です。契約しても部屋は増えず、増えるのは所在地と郵便の受け取りだけ、という構造がそのまま科目の根拠になります。賃借料ではなく支払手数料を使う理由が、請求書の1行目に書いてあります。

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7. Sendai Capital Tower Building | 仙台

仙台のSendai Capital Tower Building内にあるOpen Officeの拠点

Sendai Capital Tower Building(提供:Open Office)、仙台

ビルの2階に入るOpen Officeの拠点です。五橋駅から726メートル、東北各県に支店を置く企業が多く入る建物で、東北地方では数少ない掲載拠点のひとつです。

請求の中身:東北の営業拠点として住所だけを置く使い方では、請求は基本料金の1行だけで終わることがあります。その場合は支払手数料1行で完結し、補助科目も要りません。行数が少ないこと自体は、科目選びが雑でよい理由にはなりません。

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8. IT Otemachi Building | 広島

広島市大手町のIT Otemachi Building内にあるOpen Officeの拠点

IT Otemachi Building(提供:Open Office)、広島・大手町

広島城から南に伸びる鯉城通沿い、ビルの6階にあるOpen Officeの拠点です。本通駅から497メートルで、県庁や市役所が同じ通りに並びます。

請求の中身:年払いを選べる拠点では、計上時期が論点になります。No.2210の債務確定の三要件に照らして、どの年度の経費になるのかを契約書で確かめておくと、決算期に慌てずに済みます。

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9. 37 Keiwa Building | 札幌

札幌の37 Keiwa Building内にあるOpen Officeの拠点

37 Keiwa Building(提供:Open Office)、札幌

札幌市役所と北海道庁の近く、ビルの5階と6階に入るOpen Officeの拠点です。さっぽろ駅から349メートル、地下通路でつながっているため天候に左右されません。

請求の中身:来客対応と郵便転送を両方付けると、1枚の請求書に支払手数料、会議費、通信費が同居します。帳簿で科目をまたぐのが面倒なら、全部を支払手数料にまとめる処理も実務では認められています。どちらを選んでも、翌月から変えないことが条件です。

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10. Sanjo COHJU Building | 京都

京都市三条のSanjo COHJU Building内にあるOpen Officeの拠点

Sanjo COHJU Building(提供:Open Office)、京都・三条

烏丸通に近い三条のビル、4階と5階にあるOpen Officeの拠点です。烏丸御池駅から372メートル、京都駅へも地下鉄で10分ほどで出られます。

請求の中身:自宅と併用する事業者が多い区域です。自宅の家賃は地代家賃を家事按分して計上し、この拠点の利用料は支払手数料で全額が事業用、という二本立てになります。按分の根拠は記録として残しておきます。

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都市ごとの拠点一覧は、東京、大阪、名古屋のほか、神戸、静岡、熊本にもまとめてあります。

どんな事業者に向いているか

勘定科目の悩み方は、事業の形で変わります。

個人事業主とフリーランス。自宅で働きながら、名刺や特定商取引法の表示に自宅住所を出したくない場合が最も多いパターンです。このとき帳簿は二本立てになります。自宅の家賃は地代家賃として家事按分し、バーチャルオフィスの利用料は支払手数料として全額を事業用に計上する形です。按分については国税庁も、家事関連費のうち必要経費になるのは「取引の記録などに基づいて、業務遂行上直接必要であったことが明らかに区分できる場合のその区分できる金額に限られます」と書いています。個人事業主の使い方は個人事業主のバーチャルオフィスにまとめてあります。

設立直後の法人。本店所在地を先に決めなければ登記が進まないため、契約と登記の順序が問題になります。科目の観点では単純で、登記に使っても月額は支払手数料のままです。登記できる住所かどうかは拠点ごとの契約条件であり、科目を左右しません。

オンラインで販売する事業者。表示義務のために住所が要るだけで、働く場所は別にあるという形です。基本料金と郵便転送だけの請求になりやすく、科目も支払手数料と通信費の二つで収まります。

逆に向かないのは、毎日こもって作業する場所が要る場合です。それはバーチャルオフィスではなく個室のあるレンタルオフィスの話で、科目も地代家賃や賃借料に移ります。住所だけが要るのか、机が要るのかを先に決めると、経理の設計も一度で済みます。

Wezooで問い合わせる手順と、経理側で先に決めておくこと

バーチャルオフィスは申し込んですぐ使えるものではなく、本人確認と審査を経て契約します。Wezooでは拠点ページから問い合わせを送り、運営会社から見積もりと契約条件を受け取る流れです。拠点そのものの選び方や、法人登記と郵便物転送の仕組みはバーチャルオフィスとはにまとめてあります。

経理側では、契約前に次の四つを決めておくと、初月から迷いません。

  • 基本料金に使う科目を一つ決めます。多くは支払手数料です
  • オプションを分けるか、まとめるかを決めます。分けるなら通信費と会議費と外注費、まとめるなら全部を支払手数料にします
  • 補助科目を立てるかどうかを決めます。支払手数料の下に「バーチャルオフィス費用」を置くと、後から金額を追いやすくなります
  • 請求書の発行形式を運営会社に確認します。内訳が出るのか、一本でまとまるのかで、上の三つの答えが変わります

決めたあとは変えないことが肝心です。科目に法令上の決まりがない以上、帳簿の一貫性が唯一の基準になります。

出典

本記事は一般的な情報の整理であり、個別の税務判断ではありません。勘定科目の選択と消費税の取り扱いは、契約内容と事業の実態によって変わります。実際の処理は顧問税理士か所轄の税務署に確認してください。

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Frerik Bongers
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